逆打ち遍路9回目:22番札所の平等寺へ

先日の台風19号の被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。

私はというと、このたび令和初の四国八十八ヶ所の車遍路に出かけてきました。逆打ち遍路も今回で9回目。徳島県の22番札所の平等寺からの巡礼となります。

風がやや強く、肌寒い朝です。10月も中旬となると、日の出も遅くなります。どんよりとした雲が広がる中、6時過ぎに瀬戸大橋を渡り、四国方面へと向かいました。

そして、瀬戸中央道から高松道へと車を走らせます。途中、津田の松原SAで朝食のおにぎりを食べ、板野ICで高松道を降り、県道1号から国道192号、そして国道55号を南下します。

家を出てから3時間半ほどで、阿南市にある22番札所の平等寺に到着しました。雲は消え、まさに秋晴れといった感じです。
22番札所の平等寺山門

正面に42段の男厄坂があり、その左下には、「弘法の霊水」や「白水の井戸」とも言われる「鏡の井戸」があります。
平等寺の鏡の井戸

この井戸の水は、万病に効くとの言い伝えがあるそうです。

白水の井戸とありますが、無色透明でした。持病の喘息が治りますように・・・と、願いを込めながら頂戴しました。

平等寺の大師堂です。
平等寺大師堂

本堂左にある護摩堂です。

平等寺の本堂には、奉納されている「箱車」が人目につく場所にあります。

箱車とは、病気や怪我などで移動できない人を乗せるため、車輪を備えた車椅子のようなものです。昔、この箱車で四国遍路の旅をした父子の話は、平等寺の箱車で紹介されていますので、興味のある方はホームページを訪問してみてください。




ところで、この平等寺ですが、昨年末よりお賽銭の支払いに電子決済サービスを導入しています。いわゆるスマホのQRコード決済で、お寺でpaypayというやつです。

平等寺のホームページQ&Aに導入の経緯などが記されていますが、朝日新聞によると、「全く受け入れられていない」そうです。

積極的にPRしているわけではなく、QRコードの普及率の低さも相まって、気づかない人が大半だと思います。普段なんとかpayを複数利用している私でも、その存在に気づきませんでした。

導入するには少し早すぎたようですが、新しいことに挑戦するのはいいことだと思います。QRコードではないですが、楽天ポイントカードで期限切れ間近のポイントでお賽銭、というのも、近い将来実現するかもしれません。インターネット上で決済できるようにして、全国からお賽銭してもらうのもいいですね。

ところで、日本経済新聞社の記事によると、「四国八十八カ所の巡礼者がここ10年で4割近くも減った」とあります。確かに私が車遍路を始めた5年前と比べても、参拝者の数が減ったと実感できます。

四国の遍路道の世界遺産登録を目指すのも大きな戦略ですが、個々の札所で、お遍路さんや観光客を呼び込む努力を、さらに強化する必要もありそうです。

スマホの普及率も高くなっているので、各札所のウェブサイトをまずは整備してみてはいかがでしょうか?現状では、ホームページを持っている札所のほうが少数派です。札所を訪れる方にとって、境内がどのようになっていて、何が見どころなのか、どのようなイベントがあるのかなど、知りたいことは山ほどあります。

たくさんのお遍路さんや観光客に参拝していただくには、裾野を広げるということがもっとも重要です。宗教的な事由だけでなく、江戸時代のお伊勢参りのように、四国遍路が文化になれば、と。私はそう思います。




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